採決委員

 採決委員は過去のパトロールフィルムや制裁情報を元に、委員同士や他の役職が集まって採決についての勉強会を行っているのだろうか。いや、当然やっているはずなんだけれど、採決についてはやっぱり不透明な部分が非常に多い。急に斜行して進路妨害したり、十分な間隔がないのに突っ込んだりして危険だから制裁、という部分がクローズアップされすぎて、どうも他の馬の走行を妨害したから制裁の部分が小さく感じられる。
 結論から言うと「決勝線に近づくにつれて制裁を重くしろ」ということ。スタート直後や2コーナー辺りで危険を感じて引っ張っても、勝負にならなくなるほどの被害にはなかなかならないでしょ。武豊が進路妨害取られた秋の天皇賞レベルの妨害だったり、被害馬が勝負にならないほどのダメージを受けたり落馬したりした場合は降着だけれど、4コーナーや最後の直線走路、決勝線手前などで被害を受けると致命的なダメージであるのにも関わらず制裁がほとんどない。
 例えば、この間の東京スポーツ杯。ペールギュントが徐々に外側に斜行し、スムースバリトンとの間に挟まれたメガトンカフェの進路が狭くなった。走行妨害にはいたらないとは思ったが、ペールギュントに乗っていた小牧は一番小さい制裁で過怠金も払わなくていい「戒告」で済んでいる。確かに、前に出られたメガトンカフェのボニヤ騎手は驚いて手綱を引いているし馬もひるんでいるのだが、このレースは審議にすらなっていない。タイムパラドックスサイレンスボーイのアンタレスSのぶつかりも、被害馬に乗っていたのは外国人騎手だったっけ。ああ、また勘ぐりたくなる。
 この1件でペールギュントや小牧に良い印象持たなくなったし。