ディープインパクトとインティライミサーチライトは月の光とともにタイトロープを照らす)情報元:白駒食場

自分としては三冠馬を目指すのが最もふさわしい判断だと思います。

と「自分としては」から始めているのに、どうして途中から

そうした王道を目指すのがファンにとって最も納得できるでしょうし、

おそらく多くのファンはしらけるだけでしょう。

という具合に「俺が多くのファンの声を代弁している」感じになっているのやら。スポーツ新聞だとかでアンケート結果をもとに「ファンは○○を望んでいる」とか書くのは構わないけど、一個人が自分の脳内ファン心理をもとにして「ファンは○○を望んでいる」とか書いちゃ駄目でしょ。競馬ファンは競馬に何を望んでいるのか、それを自分は競馬に何を望んでいるのかと置き換える人多すぎだぞ。
さて、ディープインパクトさんの今後について各所で大盛り上がりのご様子ですが、大川慶次郎曰くの「競走馬は馬主だけのものではなく、ファンのものでもある」という言葉に乗せられすぎてはいけません。ファンの望みをかなえるのではなく、いかにファンを納得させるか、陣営に求められるのはそういうことなんじゃないかと。別にナリタブライアン高松宮記念に使っても問題ありません。「どうして使うのか、使ってどうなるのか」をきちんとファンに納得できるように説明できればいいんですよ。
ディープインパクトの馬主が
「日本の3歳世代との決着はついてるので、菊花賞凱旋門賞に出るため出走できません。国内の古馬とは、凱旋門賞の後のJC、有馬記念で激突する予定です」
と発表したら「3冠を軽視するな」と怒り出すファンがいるだろうね。でも、馬主はどうしても3歳のうちに凱旋門賞を走らせたくて、凱旋門に出走させる理由は十分納得のできるもののはず。「何が何でも3冠を取りにいかせるべきだ」という空気が、ディープインパクト凱旋門賞制覇の可能性をなくしてしまうのは非常にもったいないことなんじゃないかね。
「ファンを無視してもいい」とは言わないけれど、ファンが納得できる扱い方をしていれば、それでいいんじゃないかと思えた初夏の午後。