ひたすらクリップ

内田樹の研究室: 「下流生活者」たち

もう一つ、これもこれまでに何度か書いてきたことだが「自分らしさ」ということばがキーワードになっていることが「下」の特徴だということである。
(中略)
三浦さんはクールに「そうした価値観の浸潤が、好きなことだけしたいとか、嫌いな仕事はしたくないという若者を『下』においてより増加させ、結果、低所得の若者の増加を助長したと考えることができる。」(160頁)と書いている。

「自分らしく働く」とかいうような派遣登録販促キャッチフレーズに踊らされている人とか。重要なのは労働契約の形ではなくて、労働内容の他人との差別化が「労働における自分らしさ」なんじゃないかと思う。親元で暮らしているから、正社員として働き続けるよりは半年なら半年でスパッと後腐れなくやめられるハケーンってのは理解できるんだけれど、それって結局「働かないのが自分らしい」っていうニート的思想だよね。「正社員の募集がないから派遣しかない」とか言ってる人は、そう言って派遣で働き続けることがよりいっそう正社員募集の数を減らしていることを理解してくれ。
参考:「いんちき」心理学研究所 | 猫たちの語る「個性の神話」
追記:クリップした内田樹という人は、キーワードで見ると結構な権威の方のようだ。なんか、友人の父親と関係があるとかどうのこうの。