トーセンの冠名で知られる島川隆哉氏が落札してきたセレクトセール上場馬たち。

トーセンの冠名で知られる島川隆哉氏が、今度はウインドインハーヘアの2009(父・ダイワメジャー)、つまりディープインパクトの半弟をセレクトセールで買ったってんで、ちょっくら時間かけて氏のセレクトセールの記録を掘り起こしてみた。いや、なんというか見事。

1998年(落札総額・6200万円)

最初のセレクトセールの年。島川氏は最初から参加しておられます。さすが。

一億円以下の購入馬

1999年(落札総額・2億2000万円)

トーセンハミング(牡・父サンデーサイレンス・母ファデッタ)

1億5000万円。記念すべき島川氏最初のオーバー1億ホース。母はトーセングローリーの半姉。中級条件まで出世し、中央4勝。

一億円以下の購入馬

2002年(落札総額・3億3500万円)

トーセンダンス(牡・父サンデーサイレンス・母ダンシングキイ

3億3500万円。ご存知、当歳馬の世界レコードを更新と当時に、あのダンシングキイの産駒が凄まじい価格で売れた!って騒ぎになった馬。結局、中央0勝。

2003年(落札総額・4億6750万円)

トーセンジュビリー(牡・父サンデーサイレンス・母ファンジカ)

1億5400万円。半兄はファイトクラブ。全兄のハイアーゲーム青葉賞など重賞2勝。しかし本馬は中央1勝。

トーセンプレミアム(牡・父サンデーサイレンス・母シングライクトーク

1億3600万円。中央1勝。

一億円以下の購入馬

2004年(落札総額・5億1800万円)

トーセンカリスマ(牡・父ダンスインザダーク・母スターバレリーナ

1億7100万円。中央0勝のまま南関東へ。

トーセンイマジゲン(牡・父アグネスタキオン・母サワヤカプリンセス)

1億円。中央4勝、現在準OPで活躍中。

一億円以下の購入馬

2005年(落札総額・6億7450万円)

トーセンファンタス(牡・父アグネスタキオン・母ファンジカ)

1億2000万円。島川氏はファンジカ好き。水沢でデビュー、中央0勝。

トーセンスターン(牡・父Empire Maker・母ミズストライクゾーン)

1億円。Empire Makerのファーストクロップで持ち込み馬。どうも島川氏は初年度産駒がお好きなようで。執筆時点で2勝。

一億円以下の購入馬

2006年(落札総額・5億8800万円)

この年は懲りたのか、ついにオーバー1億がゼロ頭。まあ、2007年に買った1歳馬のトーセンジョーダン(後記)で埋めてるんだけどね。本年のセレクトセールの購入馬は、この日記を書いてる時点で1勝がやっと。

一億円以下の購入馬

2007年(落札総額・9億5200万円)

トーセンジョーダン(牡・父ジャングルポケット×母エヴリウィスパー)

1億7000万円。三連勝の後に共同通信杯を二着、クラシックで勝負になりそうなトーセンの馬なんてキャプテン以来かと思ったら……、トーセンキャプテンと同じく怪我で春を棒に振ってしまう。今のところ、現役でGIを勝てそうな筆頭候補。

(※2011/10/30追記)秋の天皇賞勝った! おめでとう!

ラスティックベルの2007(牡・父アグネスタキオン

1億5500万円。フサイチエアデール(牝・父サンデーサイレンス)の弟。ラスティックベルの産駒って、前評判に対しての成績が伴わないパターンが多い気がする。

デアリングダンジグの2007(牡・父マンハッタンカフェ

1億200万円。ピットファイター(牡・父Pulpit)、デアリングハート(牝・父サンデーサイレンス)の弟。マンハッタンカフェ産駒で唯一のオーバー1億。というか、7000万を超えた唯一の馬。
ちなみにこの年Pulpitが気に入ったのか、千葉のセールでもPulpitとLady's Legacyの仔を5600万円(セレクトセール以外では最高額)で購入している。

一億円以下の購入馬

2008年(落札総額・6億1100万円)

ビワハイジの2008(牡・父ディープインパクト

2億2000万円。半兄のアドマイヤジャパン(父・ディープインパクト)、アドマイヤオーラ(父・アグネスタキオン)あたりの活躍を見て購入した直後、ブエナビスタ牝馬2冠制覇。今のところ憂鬱状態を抜け出す最有力候補も、島川氏ならきっとスプリングSを圧勝して皐月賞一番人気でブッ飛びとかやってくれるはず。

ミルグレインの2008(牡・父ディープインパクト

1億円。半兄のファイングレイン(父・フジキセキ)は2008年の高松宮記念の勝ち馬。島川氏が本馬を購入した後、ファイングレインは6走して(0,0,1,5)。

2009年(落札総額・7億9750万円)

ウインドインハーヘアの2009(牡・父ダイワメジャー・16500万円)
エヴリウィスパーの2009(牡・父ディープインパクト・15500万円)
マイケイティーズの2009(牡・父シンボリクリスエス・12500万円)
ロッタレースの2008(牡・父ディープインパクト・11500万円)
一億円以下の購入馬

以上。

セレクトセールでの購入総額52億2550万円也。

総括とか。

すげー。52億!他のセールでも11億円くらい使っているので、合計すると63億を超える購入金額。カニトップどんだけ儲かってるんだよって話だわ、本当に。
しかし、これだけお金使って高額馬を買って、トーセンジョーカートーセンダンディオールカマー)、トーセンシャナオーセントライト記念)、トーセンキャプテン(アーリントンC、函館記念)だけだなんて、調べててどんどん気の毒になってきた。
まあ、一億を超える高額馬だからってホイホイ走るわけじゃないんだけれど、島川氏の場合トーセンダンスでの鮮烈なデビューと、その後も泣かず飛ばずってのが「天下の空振り馬主」というイメージを築き上げたんだと思う。
ザサンデーフサイチとか、フサイチイチローフサイチジャンクあたりを引いてる関口房朗だってフサイチペガサスフサイチコンコルドは手に入れられてるわけだし、ディープインパクトを落札した金子真人もミステリアスアートとか買っちゃってるわけだし。
こりゃ島川氏は死ぬまでにダービー馬くらいは掴まないと浮かばれないだろうなぁ。