せっかくだから競馬必勝法を誰にでもできそうな部分だけでも検証してみた

妹の結婚式前日の夜に、兄が検証する競馬必勝法。競馬で一度トンだ父親がいるわけだし、果たして母親は何を想う。
というわけで、今日話題になった競馬必勝法ネタをちょいと検証してみた。
やり方は、以下から「だいたいこんな感じ」というのを推測して、先週のスプリンターズSをケースに検証。
asahi.com(朝日新聞社):競馬の配当160億円隠す 英国人社長のデータ分析会社 - 社会

同社関係者らによると、同社は、株式市場の分析などを事業目的とするが、主な収入は競馬で得た配当金だった。独自のコンピュータープログラムで結果を予想し、億単位の資金で馬券を購入、巨額の利益をあげていたという。

RATE BUSTER:ウインズの怪人

私の自宅から一番近いウインズ○留の一角にはパソコンを複数台広げた、謎の馬券師集団がいます。馬券師集団はアメリカ人風のおじいさん3人に中国人風の若い女性2人と若い男性1人の6人組みで構成されています。パソコン3〜4台とプリンター2台を持ち込んでいる不思議な集団です。プリンターはマークカード印刷用で若い女性が印刷を担当しています。若い男は印刷されたマークカードを馬券を購入する担当のおじいさんに手渡す係りです。

「馬券の配当160億円」をどうやって実現したのか - 朝日新聞の補足記事 - アフター・パンデミック

まあそれでも、オッズによって金額を変えて1000通り以上の馬券を買うのは「一般の競馬ファンにはまねできないやり方」である。

競馬必勝プログラムでボロ儲け 160億円荒稼ぎの中身 - 政治・社会 - ZAKZAK

競馬ファンならずとも手に入れたいプログラムだが、「3着までに入らない『はずれ馬』を除外したうえで、残りのほとんどの組み合わせの馬券を買う手法だったため、資金力のない一般のファンにはまねのできないやり方」(同)とも。
倍率(オッズ)に応じて投入資金を配分し、配当金が投資額を上回るように巧妙に計算されていたというが、果たしてこれで勝ち続けられるのか。

基本的な考え方は、人気のない組み合わせの三連単に投じられたお金を、人気サイドの三連単に払戻金が均等になるように馬券投資することで回収するというやり方。かなり強引な方法だけれど、マルチやフォーメーションなんかでオッズを確認せずに三連単を他点買いする人が多いことから、それなりに有効な戦術とも思える。
というわけで、研究開始。

「はずれ馬」を絞り込んで投票する

スプリンターズSは16頭立てなので、14〜16番人気のアポロドルチェ(16)、ヤマニンエマイユ(1)、アイルラヴァゲイン(8)絡みの馬券を購入対象から外す。
この時点での購入点数1716点、これをだいたい均等に配分すると最も人気のない"14-10-15"(30652.6倍)を100円、一番人気の"2-9-6"(56.5倍)に54300円となり、どちらも3,065,260円、3,067,950円と306万円ちょいの払戻金となる。ただし、この場合の購入金額は3,782,900円で、そのどちらが来ても70万円のトリガミとなる。一応"5-10-14"(20329.4倍)の200円購入など19点でトリガミにならない組み合わせがあるが、この買い方では「儲かる」とは到底言えない。

これではダメなので、もう2頭ハズして買ってみる

というわけで、思い切ってもう2頭「はずれ馬」を増やしてみる。12番人気プレミアムボックス(11)、13番人気ソルジャーズソング(10)を購入対象から外し、990点買いで挑戦。"14-5-15"(22545.4倍)×100円〜"2-9-6"(56.5倍)×39900円まで、合計2,303,900円の投資金額、黒字になる組み合わせは"5-12-15"(14981.6倍)など225通り見つかった。

まだ足りないので、もう2頭ハズして買ってみる

まだ「儲からない」ので、更に2頭「はずれ馬」を増やす。10番人気アーバニティ(15)、11番人気サンダルフォン(14)を購入対象から外し、504点買いで挑戦。"5-12-4"(7067.8倍)×100円〜"2-9-6"(56.5倍)×12500円まで、592,400円の投資金額、黒字になる組み合わせはグッと増えて477通り、高めは"12-3-13"(4702.3)×200円の組み合わせで決まった場合で347,260円の黒字になる。出現しやすい上位人気で決まっても、だいたい11万円ほどの黒字になり、この辺りからようやっと「回収の目処が立つ」レベルと言えそう。
トリガミをなくす手段としては、100円単位でしか買えないために発生するムラを解消するために購入レートを3倍に引き上げる方法がある。

結論とか

16頭立てで単純に下位人気から絞り込んでいく方法だと、どんどんリスクが増えるばかりで9頭に絞り込んでも平均20%弱のリターンしかなかった。恐らく、もっと複雑な要素を絡めて買い目を選定しているんだとは思うけど、やっぱりそこが重要なポイントなんだろうなぁ。単純に三連単のゴミ票を拾う戦法じゃ儲からない、という検証にしかならんかった……。
なんだろう、例えば馬連馬単のオッズは三連単より安定しやすいから、三連単のオッズの中で合成オッズの偏った部分に投じることにより回収率100%越えを目指すとか?
とりあえず、買い方は収支を高いレベルで安定させる方法なだけで、それとは別に何か買い目を絞る方法がありそうだ。三連単ということに何か意味がありそうだし、よくある「競馬予想」以外の要素じゃないかとは思うんだけど、それがわかったら……、まあこのダイアリーには書かずに自分で実行してます、というところで検証終了、お疲れ様でした。