また今年も。

日本調教馬による凱旋門賞制覇は、また今年もオアズケとなってしまった。これでエルコンドルパサーナカヤマフェスタ、去年のオルフェーヴルに続いての4度目の2着。エルコンドルパサーからナカヤマフェスタまでは11年空いた。ナカヤマフェスタからオルフェーヴルまでは2年だった。今度こそは勝てるはずとの期待と共に送り出した古馬と3歳馬の精鋭2頭だったが、結果は2年連続で2着、であった。
今年の凱旋門賞で、ステイゴールド産駒は凱旋門賞での2着は3度目。日本のG1レースではポンポンと勝ち馬を出して2着の回数が少ないくらいのステイゴールド産駒であるが、こと凱旋門賞に関してはシルバーコレクターであった父の軌跡を辿ってしまっているのだろうか。幾度もの2着を重ねて最後の最後でG1を勝って終わることができた父ステイゴールドと同じく、その子供が凱旋門賞という栄冠に手をかける日が来るのも、そう遠くはないと思いたい。、
キズナ騎乗の武豊によるオルフェーヴルを内に閉じ込める作戦は、凱旋門賞という舞台で日本馬同士の駆け引きが行われるまでに安定した「世界レベル」の証左であろう。キズナ陣営にしても、オルフェーヴルを負かさないことには栄冠に手が届かないわけで、「日本馬に勝ってほしい」という我々日本のファンからすると少々戸惑うかもしれないが、最高の舞台に恥じない「勝負」を見せてくれたのは価値があったのではないかと思う。
しかし、今年の凱旋門賞を見ているとやっぱり去年が勝つ最大のチャンスだったんだなと。去年の内容、そして今年の前哨戦の内容からして「今年こそは勝てる」というムードが漂っていたが、シーザスターズハリケーンランパントレセレブルのように、凱旋門賞には「こんな馬相手にどうやって勝ったらいいんだ」という3歳馬がしばしば現れては、掻っさらっていく。今年は、トレヴがそういう馬であり、アンテロに勝てる馬は送り出せ実際に勝つことはできたが、定期的に現れるバケモノには追いすがることすらできずに敗れることとなってしまった。
凱旋門賞だけではない、日本の未勝利戦だって勝てる時に勝っておかないと、次のレースで顔を合わせる遅れてきた社台の良血にまとめてぶっこ抜かれて、しかもレース後に頓挫して再調整しているうちに気づいたらスーパー未勝利、みたいな崖っぷちになったりする。来年、次のレース、また同じメンバーでやるなんてことはない。オルフェーヴルが今年も去年のメンバーを相手に凱旋門賞を走れていたら勝てていたとは思う。しかし、競馬に限らず競技というものは時間が経てばまた新たな強敵が現れるものであり、それは来年の凱旋門賞とてまた同じことであろう。
今回のオルフェーヴルキズナの遠征は、日本のトップレベルが間違いなく世界のトップレベルでも通用し、そしてそれが少数のスターホースによるものではなく、どんな馬でも通用する可能性があるのだという証明になった。この努力が続けば、いつの日か日本調教馬が凱旋門賞を勝つ日が来るのであろう。



最後に。




悔しい!!!!!!(迫真)