有馬記念馬券解説その6〜ヘヴンリーロマンス〜(ファン投票9位)

一瞬といえば、この馬、「いっしゅんなにがとんできたのかわからなかった」という秋の天皇賞横綱ゼンノロブロイを差し切ってしまった馬。天覧競馬での松永幹夫馬上からの敬礼は記憶に新しいところだろう。昨年のこの時期に阪神牝馬Sを勝つなど、マイルあたりを勝ちきるスピードと瞬発力が身上で、天皇賞制覇時も上がり3FがマイルCS香港マイルを連勝したハットトリックとコンマ1秒の2位タイ。年明けの京都牝馬Sでは、3角通過順が3番手以降の馬の上がりが全て34秒切るという馬鹿レースを、届かなかったものの後方から目立つ末脚を使ったりした。JCではあまり見せ場はなかったが、ハイペースや長距離にもそれなりに対応できることは証明した。6回のコーナーで、意外とマイラータイプにもチャンスのある有馬記念のコースで、再度牝馬特有の瞬発力にモノを言わせ全馬ごぼう抜きにする可能性は十分にある。
馬券の狙い目は、宝塚記念スイープトウショウが見せたような競馬ができたときの、混戦を瞬発力でぶった切るという感じか。先行勢のペースがあまり上がらず、馬群の中で控えていたヘヴンリーロマンスが、外を回す有力差し馬より経済的なコースを生かして早め抜け出しから押し切る。包まれて終わる確率も高くなるけれど、瞬発力のある穴馬が内に控えているとなると、外々で牽制するディープやハーツクライなども注意を払わざるをえないかもしれない。ヘヴンリーを中心に、瞬発力タイプの穴馬でボックス買いをしたら、思わぬ穴馬券にありつけるかも。中心視する場合は、タップダンスシチーとの組み合わせは逃げ差し・ハイスローの組なのでやめたほうがいいかも。人気どころでディープインパクトハーツクライゼンノロブロイ、穴ならスズカマンボあたりがおすすめ。