やっぱりスティルインラブって存在は牝馬三冠を語る上で重要な鍵を握る

ブエナビスタ陣営の強気の姿勢は凄まじい。桜花賞オークス馬の規定路線かのように語られているはずのアメリカンオークスはおろか、勝てば「牝馬三冠」の達成となる秋華賞すらブエナビスタ陣営に無視されていたりするのは、やっぱり出ればほぼ確実に勝てるレースに出る義理はない、くらいに思っているのだろうか。秋華賞に出走するとしても、中途半端な仕上げで出して負けようものなら、京都二千の直線で届かないなんてことがあろうものなら袋叩きですよ。別に秋華賞を勝ったところで吉田勝己に賞金が入るわけでもなし、出資者には「賞金は十分稼いだ」「凱旋門賞だって賞金高いし」って理由つけて、遠征費は会員持ちで凱旋門賞に出したい、ってのが本音なんだろうね。
スティルインラブが「あれ?牝馬三冠の価値ってそんなもん?」という前例を作ってしまったから、のような気がする。ラインクラフトなんて完全にオークス無視だったし。
さて。
殿下執務室2.0 β1 力任せの功罪@優駿牝馬回顧。

正直、今回の競馬で、次走凱旋門ってのは聊かどうよみたいな気持ちはあるし、まぁそれ以前に同じ父の名牝が「日米オークス制覇」と言われる程度には、ヴェルメイユを勝つことで「日仏牝馬三冠」と言われることは可能だと思うし、それは十分に先達を超える程度にはチャレンジングな目標ではある気はするので、その辺りを陣営がもうちょっと考えてくれればいいなぁ、ってのが現状の率直な願望だったりも。

殿下の仰る「ヴェルメイユ賞も目標として不足ない」という意見なんだけれども、ダンスパートナーの当時には、まだシーキングザパールムーランドロンシャンを、タイキシャトルジャックルマロワを、エルコンドルパサーサンクルー大賞を勝つ前で、ヴェルメイユ賞でも勝てば日本調教馬最初の、という称号を得るチャンスだった。ところがどっこい、最近では欧州でタイトルが獲れていないとはいえ、欧州だろうが香港だろうが米国だろうが豪州だろうが、「海外GI」というくくりだと勝ってきたところで誰も見向きもしてくれない、やっぱり「世界最高峰」であるところの凱旋門賞くらいを勝たないと、という空気があるような気がするわけですよ。それに、やっぱり会員の手前「賞金が低い」ってのはヴェルメイユ賞を使えない大きな理由だと思うのですよ。
とはいえ、「凱旋門賞は三歳馬だ、しかも牝馬なら5キロも有利、ブエナビスタはチャンス」という意見に賛同できなかったりも。基本、凱旋門賞を勝っちゃう三歳馬ってのはフランス調教馬ばっかりで、しかもだいたい問答無用のチャンピオン古馬がいなくて、同世代ではチャンピオンってパターンな印象。Zarkava,Hurricane Run,Bago,Dalakhaniあたりのイメージです。
しかし確かにブエナビスタZarkavaと同じような印象もあるので、もしかしたらって気持ちになるのはわからなくもない。
競馬 2008年 仏1000ギニー ザルカヴァ‐ニコニコ動画(ββ)
競馬 2008年 仏オークス ザルカヴァ‐ニコニコ動画(ββ)
ただ、気になるのは
衝撃Vで決めたブエナ凱旋門賞/オークス - 競馬ニュース : nikkansports.com

前のレースに使うことはないんじゃないかな。1頭でずっと違う環境に長く置いておくことは難しい。いずれにせよ相談してやりたい

というコメント。本気で勝つ気あんのかと問いたくなる。勝ったらもうけもんみたいなスタイルで挑戦するのではなく、和子さんの馬で同厩舎のキャプテンベガなり、利一に頭下げてアドマイヤオーラでも帯同させてでも勝ちにいく姿勢を見せてくれないかなー、なんて思ってしまう。帯同馬はピカレスクコートよろしく現地の重賞でも暇潰しに走らせておけばいいんですよ。
「気が向いたら、ロンシャンに見に行くかも」