「外国馬に右回り審査?不要だね」ユウキトップランの佐山師……、という妄想はどうだろうか

ヴァーミリアンの石坂師「外国馬に右回り審査を」…12月6日・JCダート:競馬:スポーツ報知

「右回りでも回れる馬であってほしい。例えば検疫の時、右回りで最内を回れる審査をすればいい。一番怖いのはアメリカの馬がいる時。気をつけて競馬をしなければいけない。力負けしたのなら仕方ないが…。邪魔をしてほしくない」と石坂調教師の言葉には実感がこもっていた。

検疫の時って、日本まで連れてきた後、右回りに不安があったら除外するのはさすがに無理な気が。
という真面目(?)な話はさておき、やっぱりこのニュースを見たら思い出すのはソビエトプロブレムだよなぁ。
1994年冬、スプリンターズステークス開国元年。
米国から最強の刺客がやってきたとの触れ込みで、当時スプリント路線のチャンピオンだったサクラバクシンオーに続く2番人気の支持を受ける。
レースはヒシクレバーがテンの3Fを32.4のハイペースでぶっ飛ばして引っ張る流れ。今はもうこんなペースで先行争いしないよね。
問題のソビエトプロブレム*1も、道中はサクラバクシンオーを内に見る形で淡々と好位につけている。


3角回って残り600の標識を通過。ここで追い出しにかかるソビエトプロブレム。まだバクシンオーはすぐ内にいる。



ところが、ここからソビエトプロブレムに異変が起こる。



ここから勝負どころの最後の直線、電撃の6ハロンを全速力でコーナリングしようとしたソビエトプロブレムの鞍上マッキャロン騎手。ところが、アメリカの競馬場は左回りのため、右回りの中山競馬場に馬が対応できなかったらしく、曲がりきれずにどんどん外へ膨らんでいく。すぐ外を走るピンクの帽子14番のユウキトップランは、完全にその割を食う感じに。



結局、直線に向いた時はご覧の有様(青丸囲みはサクラバクシンオー)。お前はデュランダルかってくらい大外までブン回っている。が、ここからがさすがの米国最強スプリンター。なんとここから巻き返し、7着(外国馬最先着)でゴールイン。



ちなみに、このレースでソビエトプロブレム(馬体重510kg)に外を走らされたユウキトップランは、ドンケツの14着。ちょっとかわいそう。

レース映像(YouTube)

後日談

さて、この1994年のスプリンターズステークスソビエトプロブレムにユウキトップランを弾き飛ばされた佐山師。
翌年のスプリンターズステークスでは、今年こそはとヒシアケボノを馬体重560kg(!)で出走させ、見事優勝を飾ることになる。

関連?

スピードマンテンが4角先頭から差し切るレース。「ローエングリン差し切った!」の佐野瑞樹アナも絶句したとか、しないとか。

*1:誰ウマ